mixiユーザー(id:4991516)

2015年10月07日11:14

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旅の恥は・・・

 新しい虫ネタがない。日記を続けるには、駄文を書くしかない。

 夏季休暇中に日本に帰っていた時のこと、北海道の知床でヒグマに餌をやる観光客がいるためヒグマが人里にうろつくようになり、地元の人が大迷惑を被っているというニュースをTVで聞いた。

 このように、一度限りの旅行者は、刹那的な楽しみを追求しがちであり、後先のことを考えて行動しない。

 このことは、昆虫採集においても起こりうることではないかと思っている。

 例えば、クワガタムシ採集。

 ヒラタクワガタなど、クヌギなどの樹液につくクワガタムシで警戒心が旺盛な種を見つけるには、ほどよく大きな「樹皮めくれ」がしばしば良好なポイントとなる。しかし、樹皮めくれの下に潜むクワガタムシを引っ張り出すのは容易でない場合が多く、採集には掻き出し棒などを駆使することとなる。樹皮めくれ自体を力づくで剥がしてしまえば採集は容易になるが、一度剥がしてしまうとそこには二度とクワガタムシは来なくなるため、地元の採集者などのリピーターは、たとえ採集が難しくとも、その樹皮めくれを大切にする。そのため、時には大物に奥の洞に逃げられてしまうことも経験するのだが、それも仕方のないことだと考え、次の好機に期待する。

 さて、あなたが一度限りの来訪者であるとしよう。そして、そのような樹皮めくれの奥に、仮にオオクワガタが潜んでいるのを見つけたとしよう。適当な掻き出し棒がないかもしれないし、あってもそれを使ったとたんに奥に逃げられてしまうかもしれない。一方、この樹皮めくれ自体を剥がしてしまえば、捕獲は容易にできそうだ。この場合、この採集ポイントに二度と来ることのないあなたは今を千載一遇のチャンスと考え、樹皮めくれを剥がすという誘惑に打ち克つことができるだろうか。かくして、地元の採集者にとって良好なポイントは、一度限りの旅行者によって破壊されてしまうのである。

 これほどの例ではなくても、実際に、東京都目黒区内でヒラタクワガタを採集・観察できる貴重なポイントを、心なき採集者に壊されたことがある。一方、自分の場合は、遠い旅先で果たして我慢できるだろうか。「他に採集者などいないだろう」というフィクションのもとに、つい破壊行為や迷惑行為をしてしまわないだろうか。

 旅先の採集による地元への迷惑は、上の例に限らず、いろいろな虫の採集で起こりうることであろうと思う。知床のヒグマの話で、即座にここまで連想が走ったのであった。
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