昨日から、いろいろと用事がありながらも、明日の神奈昆例会での小講演の資料作りで忙しくしている。
里山について不勉強ながらもいろいろと思いを巡らせているのだが、「里山が生物多様性を高めている」というのは、本当だろうか。
虫屋の視点からは、水環境を含めてモザイク的に異なる環境を作り互いに隣接させれば、それは確かに生物相を豊かにするだろう。また、伐採や草刈りなどで明るい攪乱環境を作り維持することも、生き物を増やしそうだ。
その一方で、里山は国土の4割を占めるというのだから、その里山に含まれるであろう広大なスギ林については、どう考えたらいいのだろう? 虫屋的には、生物多様性に大いなるマイナスにしか見えない。水田は良いのだが、単品種の広大な畑も、生物のバランスを崩しそうな気がする。里山の議論は、スギ林などを除いた、「里山の一部の切取り」が前提なのだろうか。生物多様性を保持する文脈で「里山を保全しよう」と論じるときには、スギ林にはどのような考慮がなされるのだろうか。
まあ、都市部の「里山効果」が本論なので、スギ林についての疑問は言及程度にするつもりである。
都市部の「里山効果」の例としては、「樹洞(人的作用と考えている)のある大木が稀少な虫を生み出していること」「寺社の地面は長年の間掘り返されることなく、落ち葉掃きなどで安定的な環境が保たれていること」(寺社については樹木よりも地面に着目してみます)「広い敷地を持つ大学構内に、放置された小規模緑地が点在すること」などを挙げ、それぞれに見出される甲虫を紹介する、ということを考えている。里山効果とか言って大上段の構えを見せながら、結局は、「都市部に見られるちょっとイイ虫」的な話にしぼんでしまうかもしれない・・・
そして最後に、人工砂浜による景観作りが稀少な甲虫を呼び込んだ例として、お台場海浜公園で採れたヒメハマベエンマムシを紹介するつもりである。ここで神奈川県レッドリスト種を登場させることが実はやりたいことなのだが、ちょっと無理やり感がある?
ログインしてコメントを確認・投稿する