月刊むしの最新号が届いた。
今日で今秋学期の授業を終え、これから採点作業という超多忙な時期となる。そんな時期を前にして、最新号をとりあえず斜め読みすると、斜めなコメントばかり思い浮かんでしまい、よろしくない。
表紙を開けたページの「今月のむし」は、ウスバカミキリの話題。筆者は、シロスジカミキリを生木の王者とし、それに対してウスバカミキリを枯れ木の王者としている。
自分の感覚では、ウスバカミキリの幼虫は確かに枯れ木食いであるが、衰弱している生木も食べ、そして当然のようにその生木から成虫が出てくる。東京都区部には大木が多いが、大木は枯れると早めに撤去されがちである一方、衰弱している生木であれば無数に存在している。それが、東京都区部でウスバカミキリが大いに繁殖している理由であろうと自分は考えている。
次に、キベリマルクビゴミムシの報文では、採集の「記録」と「データ」を混同した書きぶりが目立つ。例えば、千葉県において、2022年に記録された1996年の採集データを「最新の採集記録」としている。厳密に言えば、2022年に記録された1996年の採集データは「最新の採集データ」であり、最新の記録はむしろ2022年より後の2023年に記録された1978年の採集データの方となるのだろう。その他、同報文では、「記録」という用語を採集データに当てている例が多く見られる。
しかし、「記録」という用語の使用法としては、この報文の方が自然であると自分は常々思っている。採集データ自体が「記録」であり、そのデータが報告・発表された時点は「記録」の時点ではない、というのが一般的な感覚にマッチすると思うのだ。種の記載においては記載文の発表の時点がきわめて重要な意味を持つが、採集データについては採集された時点が重要な意味を持つ一方、そのデータが報告・発表された時点には特に大きな意味はないと思うのである。
以上、斜めなコメントでした。
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