外来種:もともとその地域にいなかったのに、人為的に他の地域から入ってきた生物のこと。
外来種は、地場の在来の生態系を乱す、または乱すおそれがあることから、その程度により駆除の対象となる。
しかし、外来種だから全て在来の生態系を乱すかと言えば、必ずしもそうではない。例えば、ある外来の虫の食草が専ら花壇の園芸植物や既にはびこっている外来の植物である場合には、その虫の在来の生態系への影響を問われても訳が分からなくなるだけである。
悪名高いクビアカツヤカミキリは、環境省により特定外来生物に指定されている。特定外来生物とは、「海外起源の外来種であって、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるもの」の中から指定された生物のことである。
クビアカツヤカミキリが騒ぎになったのは、人々を楽しませる桜並木を枯らしてしまうからである。よく考えると、そのような桜並木はおよそ人為的に植えられたものであって、サクラ自体は日本産だとしても桜並木が地場の生態系の一部と言えるかどうかは少々疑わしい。この点で環境省はやや拡大解釈をしているのではないかと思われるが、クビアカツヤカミキリは果樹園にも害を及ぼしているので、特定外来生物の法律上の定義に収まることには異論はない。
いずれにしても、クビアカツヤカミキリが外来種として定着しかかっているとすれば、それはこの虫の繁殖の基盤を、桜並木という形で多くの場所で人為的かつ濃密に整えてしまっていることに起因していると言えるだろう。
ログインしてコメントを確認・投稿する