日曜の採集の続きネタ。
気温が10度台半ばに下がって、さすがに活動中の甲虫を見ることはなくなってきた。
そんな中で、大物甲虫がナラの倒木の幹の上をゆっくりと徘徊中。例の、大型のクロツヤムシである↓
Odontotaenius disjunctus。体長33mm。
このクロツヤムシ、自分の記憶では近似種が欧州では絶滅危惧とされていたと思うが、定かでない。もしそれが正しければ、何故北米で生き残っているのだろう。
自分が住んでいるワシントン近郊は、住宅地が森の間に切り開かれているといった様相で、森林自体は林業や農業などで人の手が加わった形跡がなく、おそらく原生林またはそれに近いものではないかと思っている。一方で、自分が住んでいたフランスなどは、森林地は少なくないものの、それらは高地の一部を除けばどれも人の手が加わった二次林・三次林であると思われた。おそらく、このクロツヤムシは、人の手が加わった二次林では、衰退する運命にあるのではないだろうか。日本のツノクロツヤムシは、四国・九州の高地に生息するということで、やはり二次林の虫ではないのだろう。
いずれにしても、このクロツヤムシは、ナラやブナ等の広葉樹の生大木への食害が著しく、森林の樹木の更新に大きな役割を果たしているように見受けられる。こうして普通に見られるほどのたいへんな繁殖ぶりだが、もしも樹木の更新が人の手に取って代わられると、その途端に姿を消してしまうかもしれない。
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