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日記一覧

●日本文明の伝統の再評価を 日本が家族国家として保つ伝統は、近代西洋文明が押し寄せて来た19世紀後半において、鮮やかな形で表れた。明治維新の際に、1868年(明治元年)に明治天皇が発した五箇条の御誓文は、その伝統に基づくものだった。第1条に

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 私たちは、誰もが健康を願います。健康な生活をするためには、自分の身体を大切にすることが必要です。これは自明のことですが、昔の日本人、私たちの先祖は、自分の身体を単に自分の体だとは考えませんでした。どういうことかというと、自分の身体は、親か

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 2月24日、ロシアが終にウクライナに侵攻しました。 有識者の見方として、イアン・ブレマー、グレンコ・アンドリー、エドワード・ルトワックの三氏の見方を紹介します。●イアン・ブレマー ロイター 2022.2.25ロシアの侵攻は「第2次冷戦の幕開け」=イ

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●皇室を中心とした公共の精神 わが国は、15世紀半ばの応仁の乱より後、約百年の間、戦国時代となり、国としての統一を失った。その分裂状態から、再び統一を取り戻したのは、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の活躍による。信長は、統一には統一の核となる中

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 現代の私たちに比べ、私たちの先祖は、自然をもっと身近なものと感じていました。先祖は、自然を自分の親のようなものだと考えていたようです。儒教の経典にある「天地父母」という言葉は、そのことを表す言葉です。天とは天空、地とは大地です。宇宙と地球

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●国家の起源と日本の国柄 シナ文明の政治の理想は、日本文明において実現した。それは、日本文明では、世界的にまれな形態の国家が発達したことと関係している。そこで、日本文明の優れた特異性を示すために、国家の起源から述べたい。 国家には、「共同体

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 わが国では、天皇と無関係に形成された権力には正統性がないという考え方が、ずっと存在していました。 豊臣秀吉は天皇の権威を仰ぎ、自分の権力を天皇の権威によって公認のものとしました。秀吉は天正13年(1585)7月に関白に任じられました。関白は本

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●政治の理想 政治の理想は、過去の歴史において、どのようなものだったか。 まず人類史上初めて民主主義が出現した古代ギリシャ文明においては、どうだったか。アテネで民主主義が行われていた時代に、哲学者プラトンは、政治の理想は哲人による政治だと説

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 江戸時代は、徳川幕府が政権を担い、朝廷の存在が軽んじられていた時代だと考えられがちです。確かに江戸時代の皇室は、中級程度の大名の実力しかありませんでした。経済的には12万5千石程度にすぎません。けれどもそれは百万石の大名よりも、八百石の幕

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6.政治と道徳●政治とは何か  本稿は、これまで「民主主義対専制主義」という対立構図の検討を行ってきた。最後の章では、これまで書いてきたことを踏まえて、政治と道徳の問題について述べたい。 民主主義と専制主義の違いは、政治参加の権利の所有者と

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 かつてわが国の小学校の多くには、子どもたちが手本とすべき人物の銅像が、建っていました。背中にまきを背負い、本を読みながら歩いている少年の像です。その人物が、二宮金次郎すなわち二宮尊徳です。 二宮尊徳(1787〜1856)は、神奈川県小田原市栢山(

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●心霊論的人間観の確立を 自由主義的民主主義(リベラル・デモクラシー)についての考え方にも変化が起こっている。今日の欧米において、リベラル・デモクラシーは、価値の相対化と自由の選好化を推進する制度・思想に変化しつつある。 リベラル・デモクラ

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 上杉鷹山は江戸時代に、逼迫した財政危機を克服した名君として知られています。この鷹山には、細井平洲という師がありました。鷹山の治世は、平洲の教えを忠実に実行したものであり、平洲なくして鷹山は考えられません。 細井平洲は、江戸時代最高の学者の

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●家族型的な価値観を超えるものへ 人類は、家族型による価値観を超えた高次元の価値観を見出さねばならない。それが出来なければ、家族型による価値観の対立によって、果てしない対立を続け、自滅に向かうだろう。次にこの点について述べる。 17世紀の西

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 かつてアメリカの大統領ジョン・F・ケネディが記者会見の時、「尊敬する日本人は?」と質問され、「ヨーザン・ウエスギ」と答え、記者団をびっくりさせました。ケネディはおそらく、内村鑑三の名著『代表的日本人』で、上杉鷹山を知ったのでしょう。 上杉

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●核家族系の「自由」と非核家族系の「権威」 民主主義対専制主義の対立の一側面は、家族型的価値観の対立と見ることができる。核家族系の価値観と非核家族系の価値観の対立であり、自由と権威の価値の対立である。私見によれば、核家族系の価値観は、直系家

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 17世紀後半、わが国は元禄文化の繁栄を迎え、武家社会にも華美享楽の風潮が広がりました。ところが、18世紀に入ると、元禄の栄華はバブルのようにはじけ、どこの藩も財政の窮乏に直面しました。信州松代藩の真田家10万石もまた、例外ではありませんで

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5.根底にある家族型に基づく価値観の違い●家族型に基づく価値観の違い ここまで、本稿は哲学的・政治学的・国際関係論的な観点から書いてきたが、ここで人類学的な観点を加える。 民主主義と専制主義が対立し、自由、民主主義、人権、法の支配が普遍的な

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 台湾には今も「日本精神」という言葉が残っています。台湾の言葉で「リップンチェンシン」といいます。台湾では「日本精神」は、正直、勤勉、滅私奉公、向学心、礼儀正しい、約束事を守るなどを意味するそうです。 「日本精神」は、わが国の国の初めから、

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●掲げるなら「自由民主主義対強権主義」を そもそもバイデン大統領は、不正の疑惑のある選挙で誕生した。就任後、バイデン政権は失政が続き、政権発足から10カ月ほどの2021年11月現在で支持率が早くも35%前後に低下した。とりわけ同年9月、米軍

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 「このお方を、どなたと心得る」−−ご存知、天下の副将軍・水戸黄門は、テレビや映画で、悪を懲らしめるヒ−ロ−として描かれています。日本人に最も人気のある歴史的人物の一人です。 水戸黄門とは、水戸藩主・徳川光圀のことです。「黄門様」と呼ばれた

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●バイデンは中露を名指さず、理論も戦略もなし 2021年12月9〜10日、民主主義サミットは、予定通り米国の主導で約110の国・地域の代表者の参加のもとにオンライン形式で開催された。 目的や主旨がはっきりせず、私は企画に疑問を感じた。100

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 人間と動物の根本的な違いはどこにあるのでしょうか。親が子をかわいがるということなら、動物もやっています。それは本能だからです。しかし、子供が親を大切にし、年老いても面倒をみるのは、人間だけです。親に孝行をする点が、人間と動物を分けているわ

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●米国は中国の理論闘争に反撃せず 2021年12月6日には、中国人民大学の重陽金融研究院が「米国の民主主義への10の問い」と題する研究報告を発表した。大量の事実とデータ、各国の関係機関や関係者、専門家の見解を挙げ、米国の制度運営や国家ガバナ

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 戦国時代には、大名家において、家訓が作られました。北条家の『早雲寺殿廿一箇条』、武田家の『甲州法度之次第』などが知られます。江戸時代になると、多くの藩で家訓が作られました。その中で特に有名なものに、『明君家訓』があります。 著者は八代将軍

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●中国が米国流の民主主義を激しく批判 民主主義サミットの招待に関して最も重要なことは、中国が自国の一部と主張する台湾を米国政府が招待したことである。台湾の総督府は、2021年11月24日、サミットに台北駐米経済文化代表処の蕭美琴代表(駐米大

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 日本の武道家は、単なる戦いの技術を超え、武の奥義を、心の悟りを得ることに求めました。武がこれほど精神的に高められたのは、日本においてだけでしょう。 深奥微妙な武の奥義を表した書として有名なものに、沢庵(たくあん)の『不動智神妙録(ふどうち

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●バイデン政権は「民主主義サミット」を開催 バイデン政権は、2021年8月11日、民主主義諸国の首脳らによる「民主主義サミット」を12月9、10日にオンライン形式で開催すると発表した。この首脳会議は、民主主義の価値観を共有する国々の連携を強

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 戦国時代が終わり徳川時代に入ると、武士に求められるものは、戦場における戦闘者の心構えから、次第に治世のための人倫の実践へと変化していきました。それとともに、刀もまたその存在意義を変えていきました。単なる武器としての性格から、それを帯する人

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