ツツジの若葉にちょこんと付く、小さな赤いゾウムシがいる。ツツジトゲムネサルゾウムシである。
ツツジの植栽は市街地の至る所にあるが、このゾウムシは局所的にしか見られない。しかし、けっして珍しい虫ではない。
さて、上の画像のような光景が見られるのは、東京都区部では、ツツジの花が落ちてしばらく経ったおおよそ5月末から6月上旬にかけて。それ以外では、このゾウムシを目視で見つけたことがない。したがって、5月末から6月上旬がこのゾウムシの出現期だと自分は信じていた。
ところが、昨年5月1日に箱根の芦ノ湖畔(標高780m)へ訪れたときに、まだ春浅いというのにツツジを叩くとこの赤いゾウムシがいくつも落ちた。当然、ツツジは花を咲かせる前で、常緑ではあるものの若葉は未だ出ていないときである。
そこで、箱根のものはよく似た別種かと疑ったのだが、比べて見ると交尾器を含めてどこも異なるところがない。では、生態が違うのか?
そこで、この3月19日、東京都大田区の多摩川台公園でのこと。ツツジが花を咲かすのは、温暖な都下といえどもまだまだ先である。
試しに叩いてみると、なんと、ツツジトゲムネサルゾウムシがいくつも落ちるではないか。
要するに、このゾウムシは、ツツジが花を咲かす前の春先から枝や葉先に出ているのであり、自分がそれに気づかなかっただけなのだ。わが近場で3月半ばに見られるのであれば、芦ノ湖畔で5月初めに見られても、何の不思議もないのである。
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