東京都区部で急増しているシラホシハナムグリが中国大陸由来であるとする昨日のNHK「ダーウィンが来た」における解説は、皇居におけるハナムグリ類の動向を調査しているチームの中にも波紋を投げかけている。
そこで、東京都のシラホシハナムグリをめぐるこれまでの議論をおおまかに整理しておきたい。
- シラホシハナムグリの関東湾岸地域における初記録は2012年であり、東京都としては56年ぶりの記録となった(板橋区・杉並区から1956年の記録あり)。
- 大阪府の低地ではかつては見られなかったところ、2002年には既に優占種となっていた。東京都湾岸地域の個体は大阪府の個体と類似していることから、国内外来種である可能性が指摘されている。また、東京都湾岸地域の個体は、外部形態の相違から、在来の基亜種ではない可能性も指摘されている。
いずれにしても、東京都区部の個体群は外来である可能性が指摘されてはいるが、具体的に何処から来たのかを明確に説明する論文・報文は、これまでのところないのではないか。上記NHK番組で解説したK氏は、東京港野鳥公園での調査報告(2015年)の執筆者の一人であるが、そこでは「野鳥公園の集団は背面の白斑が密となる個体が多く、上翅端が突出しない個体が現れるなど、在来のものと形態的にかなりの相違が認められることから、外来の個体群であると推察される」と記されているものの、由来源の場所については特に言及されていない。
議論の整理は以上のとおり。外来種か否かの判別は、分子レベルの分析をしない限り難しそうだ。それとも、現在の個体群の外部形態上の特徴にぴったり当てはまる個体群が、中国大陸で見られるのだろうか。
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