一年を振り返るにはまだ早いが、思えば今年は、遠出の採集は全くできなかった。それにはいろいろな理由があるのだが、基本的には仕事が忙しくて精神的な余裕に欠いたシーズンだった(今現在もそう)。
その一方、ご存知のとおり、時間が空けばちょこちょこと、生活・仕事周りでの「昆活」は相変わらず続けた。ただし、近場は既に何度も通っているフィールドばかりなので、飽きが来ないようにするためにも、少々「深掘り」してみることとした。
「深掘り」というと恰好よいが、要するに、これまでにない採集方法を試すか、これまで見てなかった場所を見回るか、ということしかない。前者には限りがあるので、勢い後者となる。
かくして、近場でこれまで打っ棄ってきた「つまらなそうな場所」「何でもない場所」にも、多少とも目を向けてきた1年となった。市街地内の「つまらなそうな場所」で虫を探すのであるから、当然空振りは多くなり、成果は乏しい。
ところが、「つまらなそうな場所」を頻繁に見回ることで、功を奏することもあった。と言っても、もちろん地味な虫ばかりであるが。
その一つ目の例が、ナガヒョウホンムシである。
年末から年初にかけて、自宅隣の神社で、日本では南西諸島にしかいないはずのマエフタホシテントウを数個体見つけた。このように異例の虫を見つけてしまうと、しばらくはそればかり探すことになる。このため、昨冬は、テントウムシがひっそり冬を越していそうな、神社などの建物の隅などを、夜な夜な徹底的に見て回った。
その結果、ナガヒョウホンムシという、そう多くは採れないはずの虫を、近所だけで計7頭も見つけた。これは、普段なら見て回らない場所もしつこく見回った結果である。マエフタホシテントウ騒ぎのおかげ、とも言える。
「つまらなそうな場所」の虫シリーズ、次回に続く。
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