予想どおりの展開となりそうになってきた。
箱根で90年ぶりに発見した、シバンムシの一種の Hadrobregmus ishiharai(和名なし)(↓画像は2025年2月13日撮影)。
同じ属でよく似た種のナガイムナクボシバンムシ H. nagaii は、神奈川県で1個体だけ採集されている(1998年6月29日@大山山頂)。しかし、ナガイムナクボシバンムシは、静岡・東京・千葉といった近隣県では記録がない(そもそも東日本で記録があるのか?)。
そこで、そのナガイムナクボシバンムシと同定された1個体の標本画像を、収蔵先のあつぎ郷土博物館に撮ってもらい、今日それが送られてきた(同定は平野幸彦氏)。
自分に画像の著作権がないためここに貼り付けられないが、その画像を見た限りでは、ナガイではなく H. ishiharai の方に見える! そう見えたのは、上翅の幅(前胸背の最大幅より大きい)、小楯板の形状、前胸背の表面の顆粒の散布具合の3点が、 H. ishiharai の方の特徴に合致しているから。
ただし、体長が微妙。4.6mmとのことで、これはナガイの極小個体とも、H. ishiharai の極大個体とも言えそうな中間的な体長。手元の個体↓のように、体長に大きな違いがあれば、もう即断できるのだが(例えば、5mmを超えていればナガイ、4mm程度なら H. ishiharai)。
こうなったら、実際に厚木に行って実検するしかない。交尾器も抜いてみたいが、1998年採集個体からうまく抜けるだろうか、貴重な標本だけにちょっと不安。
予想どおりこの個体が H. ishiharai であれば、神奈川県での発見は1930年の箱根以来、約70年ぶりということになる(それとも、「発見」は採集時ではなく同定時になるのだろうか?)。もしも♀であれば、史上初めての H. ishiharai の♀個体となる。ただし、♀の場合に備えて、両種の外見からの同定方法を手元の個体でよく研究しておく必要がありそうだ。
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