ヒメキノコムシ科の虫は、「粘菌」生活者である。朽ち木上の乾いた粘菌を指で崩すと、中から出てくることがある。しかし、2ミリ以下と非常に小さく、また基本的に夜行性のようで、昼間にこの虫を目にするのは、雑甲虫屋に限られるかもしれない。
そのうち、マルヒメキノコムシ属の仲間は、かつては本州にはマルヒメキノコムシとサカイマルヒメキノコムシの2種しか居ないこととされていたが、平野(2015)によりさらにいくつかの種に細分化された。これにより、かつてマルヒメキノコムシとされていた記録の多くは、ウエノマルヒメキノコムシの誤同定である可能性が生じている。自分の採集個体も、都区内ではウエノマルヒメキノコムシばかりである。
さて、一昨日の9月9日、駒場野公園内で朽ちたコナラの枝を叩くと、ヨコモンヒメヒラタホソカタムシなどとともに、マルヒメキノコムシの仲間が1頭落ちた(↓同一個体)。
顕微鏡で見てみると、見慣れているウエノとは違うような気がした。
そこで、平野(2015)の検索表と睨めっこしているのだが、どうにも同定できない。詳しいことは省くが、どの種の記述にも、どこかしらうまく当てはまらないのだ。今や「少ない」とされている「マルヒメキノコムシ」ではないかと期待したのだが、一部の特徴が一致しない。迷宮リスト入り。
最後に泣き言。同定に苦労するのは、頼っている実体顕微鏡が安物だからかもしれない。下手なゴルファーが下手さをクラブのせいにするみたいで、ちょっと恥ずかしいのだが、もっと良い実体顕微鏡が欲しい・・・
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