さて、昨日採集した20頭のヒメサビキコリ類の同定結果。
予想どおり、大多数は、ツシマヒメサビキコリだった。20頭中、19頭に腹部腹板第4節(見た目の第2節)の後縁中央に小突起↓が認められたのである。
そのツシマヒメサビキコリのうち数頭は、酢酸エチルによる処理後、↓画像のように上翅を開き交尾器を露出させていた。
おそらく羽化後まもない個体だったのだろう。晩秋に羽化してそのまま越冬態勢に入る個体群があるようだ。
そして、1頭だけ腹部に小突起が認められない個体があった↓
幸い♂だったので、交尾器を検すると、イズヒメサビキコリだった。↓左がイズヒメ、右がツシマヒメの♂交尾器。ツシマヒメの交尾器は、中央片の先端がまるく、側片の先端拡張部の手前に明らかなくびれがある。
とすると、ツシマヒメサビキコリの越冬個体群の中に、イズヒメサビキコリがぽつんと混じっていたのである。多摩川の東京側の最下流地域では、ツシマヒメサビキコリが優占種となっているが、イズヒメサビキコリも細々と生息しているということだ。
いずれにしても、1頭とはいえ東京都本土部産イズヒメサビキコリを追加採集できて良かった。一方、ハマベオオヒメサビキコリはやはり見つからない。
ところで、月刊むしの今年9月号(655号)にツシマヒメサビキコリの秋田県男鹿市からの記録が載っていたが、その報告の中に、「本種の特徴とされる腹板基部の突起は約半数の個体で認められた」との記述がある。これは、ツシマヒメサビキコリで腹部に小突起がない個体が相当数いるということを示唆するものだろうか。自分はこれまで30頭以上のツシマヒメサビキコリの個体を検してきたが、腹部に小突起がない個体は見ていない。
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