今日も病院内で、ヒマ。
さて、日本甲虫学会の会誌「さやばねNS」の最新号に、「ノコギリクワガタの幼虫期の長さが雄成虫の体長に及ぼす影響」という短報が載っていた。
それによると、孵化して2年後に羽化した個体は全て大型で、孵化して3年後に羽化した個体は全て小型だったとのことである。
自分がクワガタムシを飼育していた頃(1990年代終わりから2000年代初めにかけて)の「常識」は、「幼虫での生育期間を伸ばせば体長は大きくなる」というもので、そのために積算温度が早期に高まらないよう、(クーラーボックスワインセラーなどを利用して)温度を管理することが大切だ、ということが言われていたように覚えている。この短報での実験は、温度は管理せずに外気と同様の環境で飼育したという条件の下、自分が覚えている「常識」とは相反する結果になっているので、興味深かった。
それにしても、殊更に低温管理しないで、幼虫が羽化までに3年かかるということ(しかもそれが小型個体であること)に、少々驚いている。
ノコギリクワガタは、羽化した後その成虫が活動を始めるまでに一冬越す、すなわち約1年かかることが知られていて、実際に自分の飼育経験でも羽化した年は新成虫は蛹室にとどまり翌年の初夏まで外に出て来なかった。孵化から成虫の活動まで3年かかる個体がいる、ということなら分かるが、この短報では「すべての個体が羽化した年に蛹化していた」とあるから、あくまでも孵化から羽化までの期間を論じており、それが2〜3年なのである。とすると、孵化から羽化まで3年かかるという小型個体は、孵化から成虫の活動開始まで4年かかる、ということだ。
ノコギリクワガタの小型個体は、こんなに長生きなのだろうか。
明日は、外部との音信が遮断される環境に置かれる予定のため、日記を休みます。
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