またまた、トビイロクチキムシ(ホンドトビイロクチキムシ)の話。
トビイロクチキムシは、わが生活周りの地域(東京都区部城南地区)で最も多く見られるゴミムシダマシの一つである。いろいろな方々の話を総合すると、トビイロクチキムシは、セスジナガキマワリやクロツヤキマワリと並んで、東京都区部に「特異的に多い」ゴミダマのようである。
そんなトビイロクチキムシであるが、自分が都区内の近場で雑甲虫を探し始めた約10年前には、なんと東京都では記録がなかった(2008年当時の東京都本土部昆虫目録には未掲載)。しかし、自分は当時からこの虫を既にフィールドで多数確認していた。とすると、この虫はその頃から都区部において突然の大繁殖を始めたということとなる。
その大繁殖は、移入によるものなのか何らかの環境変化によるものなのかは分からない。移入を含めて特別な要因による増殖であれば、やがて数が減って安定化するものだが、今現在も数はやたらに多いまま推移している。
そうであれば、それまで繁殖していたほかの競合種が、今は憂き目に遭っているに違いない。そんな被害に遭っていそうな虫として思いつくのが、クリイロクチキムシである。トビイロクチキムシは夜間に大木の樹幹で見られるのに対し、クリイロクチキムシはそのような生態を有していない(たまに外灯下に来ることはあるが)ことから、昼間にビーティングで探すよりほかにない。
そんな問題意識から、日曜の曇天の下、近くの東工大キャンパスで、クチキムシが落ちそうな灌木を叩いて回ってみた。
その結果、見られたクチキムシはトビイロばかりで、クリイロは叩き網に1頭も落ちなかった。
まあ、時期も関係しているかもしれず(クリイロはここらでは6月上旬がベストか?)、たったこれだけの観察では結論は出せない。しかし、この辺りではクリイロクチキムシがトビイロクチキムシによって駆逐されている可能性は、否定できない。
その代わりと言うべきか、フナガタクチキムシが見つかった。この虫は、自分のフィールドでは珍しい部類である(自分の採集方法がこの虫に適していないだけかもしれないが)。
その他の虫たち。エノキハムシ、ウメチビタマムシ、クロツヤテントウ、オオサカヒメテントウ?
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