先日届いた「月刊むし」の最新号(2026年7月号)に、ツシマヒメサビキコリやヘリアカゴミムシダマシなどを静岡県から初めて記録する報文が載っていた。
ツシマヒメサビキコリについては、太平洋側の記録はこれまで和歌山県と茨城県に限られていて(宮城県からも非公式な生息情報がある)、東京都からの初記録の報文を自分が書かなければと思っているところである。今回静岡県でも見つかったことで、いよいよ太平洋沿岸地域に分布が広がっていく気配がする。しかし、自分の観察では多摩川の河口近くの東京都側(大田区側)しか見られず、橋を越えた神奈川県側(川崎市川崎区・幸区側)では見られていない。したがって、まだ点として広がりつつあるだけであり、自然分布ではなく各所に何らかの作用で移入してきたとの推測は否定できない。
一方、ヘリアカゴミムシダマシについては、自分は東京都大田区(多摩川河川敷)で採集し、東日本初記録とした報文が既に月刊むしに掲載されている(月号)。実は、神奈川県でも本種は採集されているとの非公式情報を得ている。今回静岡県から記録されたことで、太平洋沿岸地域の県単位の生息情報はつながってきたが、本種についてもまだ点としての広がりの感が否めない。
自然分布(自力による分布拡大=線・面による拡大)か移入(人為による分布拡大=点による拡大)か、判断するのは容易ではない。
また、これまで学名が確定していなかったムクゲキスイ科の一種のナガムクゲキスイについて、
Biphyllus kolosovi Nikitsky, 1983 と確定した(ELYTRA2026年5月号)。ホロタイプはロシアの沿岸地域南部で採集されたとの由。↓は、目黒区大岡山産(2024年4月26日採集)
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