レビューが出てこないので日記に書く
映画館で見てきたのでネタバレありの感想を書く。
この映画は主演のケイトブランシェットがアカデミー賞の主演女優賞レースの有力候補になったことやその他賞をとったことで話題になってて気になっていたのだ。
予告編ではマーラーの5番の1楽章を振っている様子が出ていて、話はホラーとのことで興味津々だったのだ。予告編でドイツグラモフォンのロゴがあって、舞台は明らかにベルリンフィルハーモニーで、クラオタだった自分としては刺さりますよ。なお映画ではDGと発音されてましたね。
ネタバレありの感想は次のとおり。
正直あまり面白いとは思わなかった。
ベルリンフィルの常任指揮者になった史上初の女性指揮者であるリディア・ターの転落の話だ。重ねてネタバレを書くので気をつけて欲しいのだけど最後のコンサートなんなのかよく分からなかったのだが、あれはモンスターハンターというゲームのコンサートなのだそうだ。自分はゲームは最近アイパットでできるやつをちょいちょいやっるくらいなので全く知らなかった。監督のインタビューによるとあれは救いなのだそうだ。コスプレの連中が大勢コンサートの席について音楽を聞いてて、なんなのだかよく分からなかった。
話としては、傲慢なターが後々やっつけられるってことなのだけど、序盤の指揮のレッスンの様子は一方的に彼女の言っていることが悪いとは自分は思わなかったし、副指揮者の遷任についても私情を挟んだわけではなかったし、周りに人に対して当たり散らしてるわけではないし、悪人だと全く思わなかった。
クリスタの自殺に関しては情報が断片的なので彼女が悪いとも思わなかった。精神的な不安定さに関して全く描写されていないから。
チャリストのオルガに人形を渡しに行ったあのシーンは、ターの幻聴による混乱以上の意味があったんですかね?あのシーンの意味がよく分からなかった。彼女が生活音で苦しんでいるのは十分にそれまでに描写されてると思ったから。
この映画はターの目線で描かれていて、現実をうまく認識できない彼女をうまく仄めかして作っている。そしてマーラーの5番の演奏会でそれが生々しく明示されて一つの山場となってい。予告編で演奏しているファーストバイオリンの横を歩くケイトブランシェットのカットが出てきていてねなんで指揮者が挨拶してないのに演奏者たちは演奏しているのだろうか、ゲンオンなのかな?と思っていたのだが、あのシーンはそういうことなのだなと、思った。
あそこまで現実世界の認識と自分の認識が違うと、精神科への受診が必要なのではと思った。監督はわざとそれを省いたのかもしれないが。
作中レナードバーンスタインがよく出てくる。ターはレナードバーンスタインに師従したとのことだ。世界の一流オーケストラを指揮し作曲もでき指揮のマスターコースで指導もでき、アカデミー賞などの主要な賞を軒並み受賞しているのはレナードバーンスタインが明らかにモデルにもなっている。最後の方バーンスタインのヤングピープルズコンサートがそのまま出てきていて、隠す気がないwww多分ベルリンフィルを解任されたターはそのビデオを見てアジアの奥地まで行き滝に打たれて再生しモンスターハンターの仕事を得て再生する。それはコンラッドの闇の奧というか地獄の黙示録のようだ。
劇中引用されてるバーンスタインのセリフにあるように音楽は音楽にしか成し得ない芸術的価値があり、ここまで音楽に沿うような脚本にするのならばその方向で物語を作って欲しかった。そういう意味でいえば音楽を描いた映画では自分はないと思う。監督のドットフィリップスなのか脚本家が優秀なのか、よくクラシック音楽を知っている。ただその知識は物語をより具体的なものにする材料にしかすぎず音楽好きには物足りない。
そんな感じでモヤモヤと考え事をする映画だった。コーダあいの歌とか、エブエブのような視聴後感が前向きにならないのは再生する前の話が暗くて重いからだろう。再生の話なのだが爽快感的なものはあまり感じなかった。
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