mixiユーザー(id:1299833)

2018年09月15日14:36

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宮部みゆき『長い長い殺人』(光文社文庫)

 語り手を人に設定しないというユニークな設定によって成り立ちながら、ごくありふれたようにもみえる保険金殺人について、関係者、世間一般がもどかしさを分かちあうというフラストレーション満載の構成。
 読み手を惑わせれば惑わすほど、のちに読み手が味わう歓びは倍加。
 それでもほころびが現れてしまうというエンターテインメントのサスペンス。
 それぞれディテールを工夫しつつ、群像を描き、そのストーリー性がすべて。
 そしてカタルシスから解放される。
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