ブラッドベリの中学の男の子が新しい担任女教師を好きになる話。 「ボブ、あなたは大きくなったら何になるつもり」 同じような問いをわたしも美しくて若い担任から受けた。 「カリフォルニア工科大学へ留学します」 「工科大ならマサチューセッツのほう
かつてのラテンアメリカ文学ブームの最後の立役者バルガス=ジョサの80歳の誕生日がマドリードで催される。 会場はスペイン、ラテンアメリカの大物政治家であふれかえるが、すべて右よりの方々ばかり。 あたらしいイサベル夫人(エンリケ・イグレシアス
休みにはケレタロ州にいて、例によって自然を満喫。 どこに行っても混んでるはずで、おとなしくじっとしているのがいちばんいいかもしれないが、それでも自然は受け入れてくれるのだ。 ささやかな歓びを全身で受け入れたいものである。
一枚目は、プロのシェフの方に作っていただいたピザ、一部始終見てたけど、やっぱりすごい。 二枚目は、ピザの余った地でこしらえた(イタリア)パンツとかいう食べ物、わたしはぜんぜん知らなかった。それこそ田舎料理で、レストランとかではお眼にかかれ
復活祭の休暇ということで、再びケレタロ州のサン・フアン・デル・リオに繰り出す。 調理の準備も万端、といっても大したことはないのだが。 ただ綺麗なお皿に綺麗な盛り付けをすると、料理も引き立つというごくありふれた理由に拘泥。 ワインやビールを
毎年恒例の書籍処分市の初日、さっそく繰り出す。 長く居ると買いすぎるので適当なところで切り上げる。 本を読まなくなったといっても、ずいぶんと買いにきてる。 やはりいい本、いい出版社のところは人だかりがすごい。
パリにてテロがあったとき、文明論的に捉えないかぎり連鎖がつづくにちがいないとわたしは言ったと思う。 難民のことも含め、南北関係、東西(西欧と東欧)関係をあらためて問い直さなくてはならない。 しかしながらそんな遠大なことが一朝一夕で行えるわ
よく知られているようにフロイトは人間の行動を理解するために「意識的なもの」と「無意識的なもの」とに分けた。 20世紀の脳科学はそれを「左脳」と「右脳」という分け方に置き換えることができると説明している。(ほんとにこういった二分法がどこまで
なぜ人だけが二本足で立つようになったのか。 自然にはどうしてもわからないことがあり、これはそのひとつであると立花隆も言っている。 まあ、常識的に考えれば、立ったほうが遠くまで見られるから危険から逃れることができるとか。 立ち上がった代償と
今日は期末試験の最終日、口頭試問の日。さいわい今学期は少なく学生が当たってるので、「わたしの趣味」というタイトルでパワーポイントによるプレゼンテーションをさせた。それぞれの意外な面がみえておもしろかった。感心。明日から一週間の春休み(イー
六匹育った仔犬のうち、一匹だけうちに残る。 まだ仔犬なのに、さっき足の指を噛まれて飛び上がりそうに痛かった。 可愛くみえるのも、どちらかというと時間限定的と言ったほうがいいくらいか。
小魚というのはカルシウムをはじめ栄養分に富んでいる。 ただし当地では、製法に手抜きでもあるのか、小石やらごみが混じっていることが多い。 それでまず30分ぐらい水に浸して余分なものを落とす(他のひとは水洗いするだけとか)。 それからは、少
いわゆる韓流ブームに乗ったと思われる内容の本。 近くて遠い国であるが、いまでは訪れたニホン人の数も相当なものと思われるから、その実情に詳しい方たちは少なくないはず。 そんななかでわたしは好奇心しか持ち合わせていないから、興味深い本に見えた
作家さんは、一日にせいぜいが4,5時間しか執筆をつづけることができない。 しかし前に読んだ、メキシコの画家へのインタビュー集では、画家というのは朝、起きたときから夜、寝るときまで仕事、つまり絵を描いていられるとのこと。 仕事の性格自体がち
祖父母の代にヨーロッパから逃げてきたらしい。 でもそれももはや聞き語りになってしまうのだろうか。 とにかくあたらしいもの、オリジナルなものを作り上げていくのはたいへんなことである。 でもいろいろ考えさせられることはいいことだ。
昨日は展覧会オープニング・ラッシュとでもいうところか。 まずはボリス・ビスキン、若手といっても、もう若手ではないが、それでもわたしよりは若い(笑)。 もう何十年もこのひとのを観ているが、じつにユニーク。 上手さ、とは別世界の住人。
悪乗りして今日はこんなマンガで会話をつくらせた。先頭の自転車が長距離走のコーチだと思うひともいれば、追いかけられているかっぱらいだ、というのもあって、心愉しい(笑)。それにしても下手な絵! El trabajo de hoy en la clase de elaborar los di
あの震災から五年。前例のない悲劇。でも過去のことと思っているひともいる。しかしすべては現在進行形であり、あらゆる意味でいま受け止めなくてはならないと思う。Hace cinco años que ha pasado el gran terremoto de Japón. Es una tragedia
最後の一頭になってしまったユニコーンから、どんな話が紡ぎだせるのか。 孤高を意味するのではないのか。 しかしサーカスやら魔法使いやら、ひとつの社会に組み込まれていく。 神話というのは、概して怖ろしいものから成り立っている。 この作品をカル
今の子は、辞書なんて持たず、単語検索はケイタイで済ませてる。 だから、ときとしてとんでもない語彙があったりして、辟易してしまう。 語学ってディシプリンではあるけど、こういうふうにオリジナリティを見せられると、しょうじき、嬉しくなる。
金曜日に、学生に絵を見てその会話やら叙述を綴らせる練習をさせた。 絵は、わたしが即興で描いた。 週があけてから、絵のほうのヴァージョンを可愛く描いてきた女の子がいて、感心した。 アート系ではない。原住民の言語を勉強してるんだとか。 わたし
猫八さんは、貴重な体験と向き合って生きてきた、軍の輸送船やらヒロシマでの被爆とか。 そういう話は、どうやら他の本で語られているらしい。 ここではタイトルにもあるように、釣りに焦点が絞られている。 釣りというと、わたしあたりはつい開高健とか
ニホン人であるなら、幼いころから時代劇を意識しないわけにはいかない。 だが物心つくころから、時代劇とは打ち捨てていくべきもののように思われる。 古い倫理感やら封建道徳に縛られた世界なんて縁がないと自分に誓ってみるのに、気がついてみると、右
ある高校わきの広めの歩道、なにかと思えば曲線の隆起群がつづいている。 いったい、なんのためだろうかと考え込んでしまいそう。 余ったセメントの捨て場、だとか? そんなばかな。 まあ、遊びのこころがみちているなんていう軽いノリでいけばいいのだ
なにを血迷ったのか(笑)、お金持ちのなり方について考えた。 恥ずかしながら、お金のことなど大して考えることもせずに何十年も生きてきたものだから、お金持ちのなり方なんてものを指南されると、びっくりして心不全にでもなりそうで、腕を組んだ。 ま
三つの作品で成り立つ作品集『エーゲ海に捧ぐ』、そのなかでもっともまとまり、かつ絞まっているのは「エーゲ海に捧ぐ」であり、長いこと読んでみたいとは思っていたが、ようやくのことで初めて手にした。 絵画的であるよりも良質のエロティズムの結晶であ