mixiユーザー(id:1299833)

2016年05月03日12:51

129 view

トルーマン・カポーティー『ティファニーで朝食を』(龍口直太郎訳)新潮文庫

 映画は見たことあるものの、原作は読んでないと思って読んでいると、自分の書き込みが目に入り、意外な気持ちになる。
 そして読み終わってからも数週間、たってしまった。
 また中身を忘れて、読んでないような気持ちになってしまいそうで、慌てる。
 
 もともとは、主人公たるホリーの持っている猫の色が大いに気がかりだった。
 国民による色彩表現を勉強中である。
 原文では、オレンジ色の猫、となっているが、この訳本では、すんなり赤猫となっている。
 まあ、ニホン人にとってオレンジ色とはなにか(たとえば橙色のことでもあると思うのだが)。

 さて、映画ではホリーが主人公として奔放に、そして切なく生きていく。
 しかし原作では、語り手とは近くの部屋のひとであり、つまりホリーをより客観化して描いている。
 映画と原作では、まるきり印象が異なっていると思う。

 他の三つの短篇も味があって、惹かれる、さすがカポーティーだと唸ってしまう。
 そこでわたしの結論、この作品集には何回読んでもおもしろい話がつまっている。
4 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年05月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031