映画は見たことあるものの、原作は読んでないと思って読んでいると、自分の書き込みが目に入り、意外な気持ちになる。
そして読み終わってからも数週間、たってしまった。
また中身を忘れて、読んでないような気持ちになってしまいそうで、慌てる。
もともとは、主人公たるホリーの持っている猫の色が大いに気がかりだった。
国民による色彩表現を勉強中である。
原文では、オレンジ色の猫、となっているが、この訳本では、すんなり赤猫となっている。
まあ、ニホン人にとってオレンジ色とはなにか(たとえば橙色のことでもあると思うのだが)。
さて、映画ではホリーが主人公として奔放に、そして切なく生きていく。
しかし原作では、語り手とは近くの部屋のひとであり、つまりホリーをより客観化して描いている。
映画と原作では、まるきり印象が異なっていると思う。
他の三つの短篇も味があって、惹かれる、さすがカポーティーだと唸ってしまう。
そこでわたしの結論、この作品集には何回読んでもおもしろい話がつまっている。
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