とにかく長い超大作、この作家は去年亡くなったので、最後から2番目の小説である。
格闘して読了したものの、面白かったというよりは達成感の方がずっと大きかった。
主人公のファーガソンは、ドイツからニューヨークに移住してきたユダヤ系の3代目。
両親の出会いが冒頭語られ、父スタンリーと母ローズも゙重要な登場人物である。
ニュージャージーで過ごした高校までのファーガソンの人生が、
節目節目で、選ばなかった場合の展開も綴られてゆく。
なので章立ては、1.1から1.2とあり、
第二章になると、2.1は1.1からの続き、2.2は1.2からの、という構成で
核となる登場人物は不変でも、出会いはそれぞれの章て異なるから、
夥しい数の人名が出てくる。ここが大変。
ファーガソンの活躍の場は主に2つの州であるものの、
時代は激動の60年代。
アメリカ全土で起こっている、例えば
ベトナム戦争に対する抗議とか公民権運動等が、
主人公らの目を通して具体的に語られ、とても興味深いしアメリカ史を学べる。
また、ファーガソンが築きたいキャリアが文学で、母親との娯楽が映画ということで
作者の映画評や文学論が随所で披露されるのが、とても面白い。
映画に関して言えば、フランス等の外国映画にも造詣が深く、
パリに滞在する展開もある。
60年代と言えば、私も知っている映画スターが少なからずいて、
顔を思い浮かべられるケーリー·グラントやエリザベス·テーラーはイギリス出身等と知ることができて嬉しい。
それは小説家やジャズミュージシャンにしても同様だ。
久しぶりにマラソンばりの長距離を完走したような、そんな読書となった。
大作でもロシア文学程難しくはないので、意外にするすると読めた。
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