吉川英治文学新人賞受賞作なので、さすがに面白かった。戦前から平成まで、東京の目白台の大邸宅を構える烏丸家の本妻の一人息子でありながらも、実父と折り合いの悪い治道の半生。審美眼に非常に優れて、周囲から殿と呼ばれる祖父を敬愛する彼は、自身も審美
吉田修一原作の映画化。3時間超えにもかかわらず原作の脇役キャラで割愛されている人もいて、少し残念だったものの見応えあって面白かった。長崎の暴力団が敵に壊滅させられ、亡くなった組長の一人息子·喜久雄は上方歌舞伎役者の家に部屋子として引き取
ある日、銀座の歩行者天国に、アンデルセンの「人魚姫」の王子の扮装をしたイケメンが現れた、という設定の連作短編集。それぞれの主人公の置かれた転換期が、明らかにされつつ登場人物達が魅力的に描かれていて、とても面白かった。まずは、スカウトによりタ
七篇の短編集で、それぞれ趣が異なり、どれも面白かった。あとがきを゙書いている辻村深月も大絶賛している。直木賞受賞本もそうだけれど、この作家は登場人物の描き方が秀逸だから、彼らと共に不安を感じたり、策を巡らせたり、初めから全てが明らかに
公開中の映画の原作、2巻の長編ながら、とても読みやすく面白かった。 長崎のヤクザの一人息子·喜久雄が、父親を゙殺され、縁あった上方歌舞伎の女形の名優に引き取られ、その跡取り息子·俊介と共に荒波に揉まれ、切磋琢磨しながら、歌舞伎
作者がファン?に介護の事を書いてほしいと言われて誕生した長編。とても面白かった。十代で両親を亡くし、叔母に引き取られた美佐が成人し結婚し中年となったところで、寡婦となり一人暮らしの叔母のゴミ屋敷を片付けに行くところから始まる。全編貫くのは一
とにかく長い超大作、この作家は去年亡くなったので、最後から2番目の小説である。格闘して読了したものの、面白かったというよりは達成感の方がずっと大きかった。主人公のファーガソンは、ドイツからニューヨークに移住してきたユダヤ系の3代目。両親の出