舞台に関する短編集。ワクワクするような話ではないが、よくできている穏やかな物語ばかり。ちょっと不思議なお話が多かった。中でも、レ⋅ミゼラブル の公演の話が面白く感じた。うーーん、でも、私の今年の読書はこれでおしまい、にはしたくない。
中年独身女性向けシェアハウスで暮らす住人達の話。読みやすくて、そこそこ面白かった。40歳のミチルは、町の洋食屋でウエイトレスのバイトをしているが、コロナ禍での休業などで収入が減り、将来に不安を感じている。そんな中、紹介された若葉荘に住むこと
作者の母校⋅恵泉女学園の創始者である河井道の生涯を描いた長編。読みごたえがあるが、読みやすかった。明治から大正、昭和を、信念を貫いて、独立したクリスチャンの女子校を創ろうと奔走するヒロイン。津田梅子に師事し、新渡戸稲造ら日本人のみなら
神田神保町の古書店を舞台にした人情味溢れる長編、とても面白かった。珊瑚は急死した兄の経営していた古本屋を整理すべく帯広から上京した。兄は東大在学中に学生運動に走った末、就職もせず故郷から身を引いたまま亡くなった独身男。都内には長兄の息子一家
コロナ禍の短編集、ギシギシした世相を反映したような物語ばかり。面白く読んだけど、好みのお話はなかった。整形オタクとでも形容すべきな若いOLと職場の女性たちの話、あまり有名ではないYouTuberを、勝手に激推しするバイト女子の顛末、表題作は、若い夫婦
17世紀、東インド会社の帆船に乗り合わせた多様な人々の航海を描く冒険小説、でもあり、殺人犯は誰だ?という推理ものでもある。が、食べることより出すことの方に重きをおいたような描写が多くて、正直、戸惑いながら読み終えた。全体として冗長な面もあり
公開一週間後の午後の回、シネコンの小さめのスクリーンは3分の2位の入り。こんな時間に男性一人がかなり居てびっくり。結婚5年で離婚した夫婦の一人娘が、ロースクールを卒業しいよいよ就職という時にバカンス先のバリ島で、現地の若者と結婚すると言い出
善福寺川緑地の高木の紅葉が始まっている。センター広場のトウカエデは、例年より赤くなってきた。五日市街道と交差する辺りの カツラは、例年は黄色くなるのに、今年はオレンジがかっている。そこより少し上流のラクウショウも、いつもは茶色くくすんだ紅葉
中島京子お薦めの短編集。悲痛な展開の小説が多いのだが、とても面白かった、また、後書きを訳者が書いているのだが、それを読んで納得しなおすという満足の一冊となっている。作者は1936年生まれで、没後の2015年にベストセラーとなった。貧困、アルコール依
新聞に大きな広告が出たり、「本来ならば決して世に出ることがなかったはずの物語」と、いかにも面白そう!と読んだが、はっきり言って、この作家にはもっと多くを期待していた。今いち。残念。実話ものの書き手としては力不足、作者の思い入れが大きすぎて、
「逃亡くそたわけ」の主人公二人が、富山県で偶然再会したところから始まる長編。とても面白かった。九州の精神病院で患者同士で親しかった男女、今はそれぞれ結婚し富山県内に住み、子供もいる。家族ぐるみで付き合うようになって、様々な理由から、コロナ禍
東大教授で博士号を持つ著者が、多数の原著を参考にし、更には映画やテレビドラマまで参照しながら、英国のアッパー・クラスの人々についてひもとく。実例が、例えば頻繁に参照されるドラマ「ダウントン・アビー」など、馴染みある作品なものだから、分かりや
ちょうど月9ドラマが終わった、その原作。本著の冒頭部分はドラマとほぼ同じようで、ドラマに軍配が上がるかな、と思いきや、終盤にかけては断然小説の方が面白いと思った。公正取引委員会の審査局員の白熊楓は、空手が得意な体育会系。所属するチームに、ハ
国宝級の絵巻が里帰りしているというので、見に行った。ネット予約でチケットを取ろうかと見たら、全ての時間枠が空きのマーク。平日午後4時頃だったためか、嬉しいほどガラガラ。 古代エジプトのレリーフや黄金のペンダントから始まるものの、ヴァン・ダイ
瀬戸内海の島の若い男女の恋愛ものなのだが、彼らのシングルマザーの毒母ぶりが悲惨で、決して楽しい話ではないのに、はまってしまい、ほぼ一気に読了した。父が浮気相手の家に出て行き、母と二人暮らしの暁海は、転校生の櫂と、ひょんなことから付き合い始め
日本とメルボルンを舞台にした書き下ろし。恋愛小説なのだけれど、とても巧みな構成で面白かった。留学先での大学生活を楽しめていないレイは、バイト先の先輩に誘われたBBQで、ブーと知り合う。期限付きの恋愛関係と割り切ったレイとブー。帰国を目前にした
書き下ろし長編、とても面白かった。主人公の桐矢は三人姉妹の末っ子である母と姉その他従姉に囲まれた女性ばかりの血縁関係の中のたった一人の男子。 25才の誕生日、従姉伯母らが勢ぞろいしたところへ祖母と離婚したこともあり、家族と疎遠になっている母
今回の芥川賞受賞作、評判通りモヤモヤする小説だが面白く読めた。職場の人間関係がリアルに描かれるが、平易ともいえる文章で登場人物達の心情を掘り下げる手腕は、見事だった。支店長以下が同じフロアで仕事をするらしい会社、そこには正規もいれば、バイト
2巻になる大作で、とても面白かった。上橋ワールド特有のファンタジーで、巻頭にある帝国の地図を何度も参照しながら楽しんだ。いきなりハリウッド映画のはらはらドキドキのシーンのように始まる。主人公は、世が世なら王家のプリンセスだったはずの少女アイ
シネコン最大スクリーン、割引デーだけど半分位の入り。好きなシリーズ最終話、オリジナルメンバー揃い踏みというのでやはり見に行ってきた、期待通り。とは言っても、オリジナルメンバーのうち女性は加齢が隠せなかったけど。前作で世界各地に散らばった恐竜
月9ドラマ化されたから内容は大体知っていた、強気な弁護士の推理模様。正統派推理小説からは遠いけれど、それなりに面白かった。剣持麗子という強烈なキャラが、主に夜中に大活躍。アクションはないが頭の回転のスムーズさは小気味よいし、助手として使う、
芥川賞作家の、日記形式のエッセイ集、というよりも小咄集。私には大変面白くて、電車内では読めない笑える本。自虐ネタ満載と言っては元も子もないのだが、カワカミさんのやる事、出会う人々が何とも滑稽。いわゆるオバサンのあるある話が少なくないのだが、
コロナ禍を反映したものも含めた短編集。とても面白く小気味よいのもあった。菊池寛へのトリビュート的な作品から始まり、文藝春秋がフィーチャーされているから、最初の短編は少し腰が引けたけれど、2作目辺りからグングン引き込まれた。若い女性を主人公に
河口湖の大石公園に行ったら、花は終わっても、ラベンダーが強く香っていた。まるで天然のドライフラワーみたい。富士山は雲で見えなかったけど、良かった。
東大で博士号を取得した元留学生が日本語で書いた著書。最後の解説を読むと、ロシアが侵攻する前の様子が伺えなんというか、読み手を悲しくさせる。ノーベル賞を受賞した免疫学者メーチニコフ、作曲家のポルトケーヴィチなど国際的に活躍したウクライナの偉人
シリーズもの第一作、濃いキャラ揃い踏みで面白かった。元アイドルだが売れなくなり、たった一本のレギュラー番組にしがみついているおかえり こと丘えりかは、弱小芸能事務所の唯一のタレントだ。ところが、出演してきた旅番組が打ち切られることになってし
河口湖はアジサイの季節。雨が降ったり止んだりなので、周遊ドライブで、歩くのはナシ。でもトイレ休憩に大石公園に寄ったら、ラベンダーがまだ美しく咲き誇っていた。さらに、ねむの木も、見頃。思ってもみなかったお花見に、大満足。★ 思いもかけずに沢山
阪神淡路大震災で両親を亡くし、自分も脚を骨折し障害が残った少女ニケ。大変辛い目に遭っても、懸命に生きる彼女の半生の物語、すらすら読めた。ただ……この作家だし、主人公の名前がギリシア彫刻由来だし、と期待すると、外れ。兄妹と共に、被災した所に居
精神病院から抜け出した患者の逃走劇、とても面白かった。福岡の生まれ育ちの、21歳の「あたし」は、治療薬の副反応が嫌だなどの理由から大胆な逃亡を企てる。たまたま居合わせた24歳サラリーマンの患者なごやんを強引に道連れにしてしまう。福岡大好きな
短編と中編合わせて六つ、短編ではない方が優れているように感じた。が、この作家には私はもう少し期待していた、かな。コロナ禍の日本、生きづらさを感じている人たち、主人公は女性が殆どだが、若い男性の話も1篇。楽しさやワクワク感とは無縁に近いが、整