mixiユーザー(id:7990741)

日記一覧

若者らしい生態がそこここで描かれる。祭りやら部活やら学園祭など。でも実は重たくて息苦しい長編だ。この作家の小説を読むのは初めて(多分)だが、今まで手を伸ばさなかったのは、まあ正しかったと思える。とは言っても、この作品は面白い範疇には入る。北海

続きを読む

「ジョーカー」
2019年12月12日11:48

公開から日にちがたっているのに、昨晩レディースデイは満席。重い映画だと知っているし見るのに躊躇ったけれどニューヨークものだから、結局行った。でも、ハドソン川沿いの列車が走るところ等、懐かしさもあったものの、街のシーンに関しては期待はずれでも

続きを読む

大変面白かった、スリリングで緻密で、筋が通っているけどハチャメチャ。記録的な豪雪で人々の行動に大きな苦労が伴うほどの厳寒のニューヨーク一発の特殊な銃弾が、車を運転中のFBI 捜査官の頭を吹き飛ばす。あり得ない狙撃を成し遂げた豪腕狙撃手は、一体何

続きを読む

ゴッホの映画を、画家でもある監督が、風景の映像にこだわって作った、と聞いて見に行った。封切り4週間たっても、平日なのに小スクリーンには半分以上の入り、何とも哀しく、そして美しい映画。フランスの話だけど、ゴッホの心情を英語で語るというちょっと

続きを読む

国立の紅葉🍁
2019年12月01日17:36

中央線の国立駅を降り立つと、目の前の大学通り沿いに銀杏の黄色が!さらに今年は桜も葉を落とさないでオレンジの紅葉。駅に背を向けて歩いて行くと、そこここにモミジ。まだ紅葉は始まったばかりだけど、中には見事な赤も。これから楽しみ。駅前に戻ると、ち

続きを読む

「糸杉」が見られるというので行ったら、チケット売場は楽勝だったのに中は混雑。出品が約80点というのでゴッホだけでないな、と予想通りハーグ派や印象派の作品もかなりあった。(他の画家ではゴーギャンが良かった。)まだオランダに居たころの、暗くて若い

続きを読む

「I の悲劇」米澤穂信著
2019年11月26日18:11

面白かった。無人となった地方都市の片隅の集落の空き家に何組かの I ターン家族を呼び込み、地域を再生しようとするお話。この作家らしくとても読みやすいし 、控えめに始まる人物描写が秀逸で、主人公の公務員の目を通しながら、個性的な様々なキャラクタ

続きを読む

ターミネーターの正統な続編、面白かった。監督の座は譲ったものの、キャメロン元監督の作品、さすが正統派だけあって、まさしくあのターミネーターが帰って来た。冒頭暫くしてのシーンに、前二つを楽しんだ身には、辛かった。今回の売りは新タイプのターミネ

続きを読む

とても面白くて良かった。間違いなく今年の私のベスト5には入る。まだ売れていない小説家と、不思議系の老女との友情物語でもあり、謎解きものでもあり、上野と谷根千を中心とした下町人情話でもあり、激動の昭和と平成を生き抜いたある女の一生、とも言える

続きを読む

「緋の河」桜木紫乃著
2019年11月14日22:08

新聞三紙に連載された長編。釧路で生まれ育った主人公の半生を描いた桜木ワールド。なかなか面白かった。秀男はすぐ上の姉と人形遊びをするような子供だった。小学生になる前に、幼い弟が病死し、ますます男の子としての自分に違和感を強く感じるようになる。

続きを読む

ヴァネツィア国際映画祭の招待作、是枝監督がフランスを代表する往年の美人女優とタッグというので、平日のシネコンはシニアを中心に半分強の入り。先日のNHK で是枝監督のドキュメンタリーを見てから行った。そのためか映画大国(ピークを過ぎても?)フランス

続きを読む

2019年本屋大賞受賞作、確かに評判通りの心地よい小説、面白かった。優子は幼少の頃に母を亡くし、後に父親が若い梨花さんと再婚。その後大胆な性格の彼女との二人暮らしが始まり・・優子の半生の物語なのだが、梨花さんを始め周りの人々が全て強烈な個性を持

続きを読む

高2男子図書委員二人が活躍して謎解きをする連作短編。軽い感じで読みやく、とても面白かった。次郎と詩門はコンビで図書室で当番をしている。そこへ探し物の依頼をする生徒がやってきて・・主人公二人が長年の友だちというのではないところがミソ。しかも、

続きを読む

東京は厳戒体勢
2019年10月21日21:26

久し振りに四ッ谷で美味しい焼き鳥を食ベたい、ホテルニューオータニの伊勢廣に行こうと、たまたまタクシーの方が便利と乗りこんだら、ホテルの敷地の入り口で検問!!日交のタクシーの運転手さんも「こんなところで検問は初めてです」って。聞いたこともない

続きを読む

上下巻の長編。昭和39年秋、五輪を前にした東京での警察/犯罪もの。迫力がありリアルで、とても面白かった。東大大学院生島崎は秋田の貧農の息子。出稼ぎ先で急死した兄の遺体引き取りのため飯場を訪ねる。華やかに変わっていく大都会の片隅で、貧困にあえ

続きを読む

ナルニア国お薦め。ニューベリー賞とカーネギー賞を両方受賞という、いわば英語児童文学金字塔に輝く傑作ということで借りてみた。墓場ものファンタジーだから当然死者がわんさか登場するのだが、ダレン・シャンなどとは全く趣が違う。著者は「ジャングル・ブ

続きを読む

著者は浩宮様の元ご学友。本書には70年代後半からのツーショット写真が随所に散りばめられいかにも親しくしていました、風の作りになっている。アンドルー・アークリーは学習院の高校が受け入れた初の留学生男子二人のうちの若い方だ。天皇陛下の一学年上だっ

続きを読む

今回の直木賞を受賞した作家の、ちょっとヤングアダルト小説っぽい長編。とても面白かった、繊細で。タイトルはヒロイン知世子のニックネーム。物語は、長年の愛犬ジュリエッタと死に別れ、少年のようなベリーショートヘアにしたところから始まる。ベースにあ

続きを読む

ふじてん 夏のスキー場
2019年08月25日17:43

河口湖から程近い、人工雪のスキー場ふじてん。夏はリフトを利用してマウンテンバイクや○○ボードの練習場となっている。今日は夕方遅くなり、ようやく富士山の頂上が見えた!にもかかわらず、見上げてる人は、だーれもいなかった。

続きを読む

廃刊になった、あの新潮45+ に連載され、最終章は出版叶わなかったという曰く付きの労作、昭和世代には懐かしかった。資料を読み込んでまとめた、研究論文と呼びたいようなこの著者にしては大変マジメな評論、読みでがあった。ラジオ、テレビのCMソングの

続きを読む

本屋大賞受賞「鹿の王」の内容をうろ覚え以下でも十分面白い、医療ファンタジー。あとがきでわかったのだが、上橋さんがお母様を肺がんで送ってから閃いた作品だと、なるほどと思える、それこそ深い底のある物語だ。次期皇帝争いの持ち上がっている帝国で、被

続きを読む

500ページ近い長編だけど、ほぼ一気読み。とても面白かった、私には。NY 郊外在住の一家の長女14才の礼那と17才の従姉・逸佳、二人が親の同意を得ずに、いきなり旅立つところから物語が始まる。二人がアメリカ東海岸から、さらに遠くへ、危ない橋を渡

続きを読む

主人公が図書館員というので借りてみた。ふざけた感じの口語が多くて若干読みにくくはあったが、なかなか面白かった。三歩は勤務して2年目の大学図書館司書。優しい先輩や怖い先輩等に厳しい指導を受けながら働いている。いわゆる天然のようなトジぶりに、し

続きを読む

国立西洋美術館創設の源となった松方コレクション、いかにして松方幸次郎がヨーロッパで名画を買い集めたかまた、誰がどのように松方に協力したか、史実に基づいて描かれた長編。原田ワールドなのだが、ひときわノンフィクションっぽい小説で、読み応えがあり

続きを読む

北口本宮冨士浅間神社
2019年07月28日14:33

昨日は一日雨に降り込められたけど、今朝から山頂も見えた富士山。久し振りに浅間神社に来てみた。日曜なのに、昼時意外に人出が少なくて快適。残念ながら、もう頂きは雲に隠れてしまった。境内からの木陰の小道を歩いて浅間茶屋で吉田のうどんランチ。正統派

続きを読む

そう若くない男女の、婚活苦労ラブストーリー。ちょっと推理も楽しめて、面白かった。前橋から東京に移り、ひとり暮らしの真実。婚活の末に、婚約者・架と結婚式場の予約までこぎつけ、派遣社員の職も辞める。が、送別会の翌日、彼女は忽然と姿を消す。そこに

続きを読む

アベンジャーズ:シリーズが終わり、引き継ぐのがこのスパイダーマン、ということで冒頭アベンジャーズのヒーローたちを偲びながら、名曲で始まる映画。主人公のピーターはNYのクイーンズの高校生、今回は高校のサイエンス・ツアーで仲間と共に先生の引率の下

続きを読む

この作家初の短編集で、谷崎潤一郎賞受賞作。わくわくするような小説ではなくて、じんわりと浸れる粒ぞろいの良さ。好みによるかもしれないけれど。例えば表題作の「愛の夢」は、リストのあのピアノ曲のこと。主人公は隣の家の女性が練習している曲を聴きにい

続きを読む

先月読んだ「f植物園の巣穴」の"続編"、前作よりも面白かった。佐田山幸彦は化粧品の研究所の研究員。体の痛みと鬱病に悩んでいる中年独身者。いよいよ激痛に耐えられなくなってきたところ、似たように痛み持ちの従妹・海子から、針灸院を紹介される。そこか

続きを読む

「64」のようなミステリーを期待すると、ちょっと肩透かし、でも家族の物語として、とても面白かった。建築士の青瀬はバツイチで、一人娘と会うのを楽しみにしている。バブルがはじけた後に大手の事務所を辞め、所沢にある友人の事務所で働いている彼に、一

続きを読む