母と一人息子のロードノベル。すらすら読めて面白かった。
小5の力は劇団員の父と元劇団員の母早苗と東京で暮らしていた。
ところが共演女優の深夜の交通事故に同乗していたために、
父は姿をくらまし、母子は逃げるように東京を離れる……
女優は亡くなり、彼女の事務所は、その筋の息がかかっていて、
早苗達は怖い男らに執拗に追いかけられ、
日本各地を逃げ回る羽目になる。
母と小学生の二人の視点で代わる代わる描かれているのだが、
早苗が大人であっても、不慣れな土地を手探り状態で廻って行くので、
母子二人に、大人の視点子供の目線みたいな大きな差異は感じられないところが巧みだ。
小学生なりに母親を助けようと奮闘する力の姿はとても好ましい。
たどり着いた土地の地元民の優しさに触れながら、
か弱かった母子が逞しく成長してゆく様子を
応援しながら旅気分を楽しめた。
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