黒井千次の短編小説の映画化。新宿のミニシアターで見てきた。
白黒の、風景写真を散りばめたような作りだったが、
原作に忠実で、作家の直筆原稿をも映し出していたほど。
作者自身が登場してもいる。
しかし主人公は、これから就活を始める女子大生•ひな子。
このひな子は原作には無かった。
彼女が、亡き母の墓参りをするところから始まる。
期待したほど国立駅周辺の美しい街並みは出てこないが、
たまらん坂はたっぷりと登場。
しかし、こんな面白くもない風景の坂を、
なぜ黒井千次も忌野清志郎も取り上げ、
作品のタイトルにまで"持ち上げた"のだろう。
国立には、もっともっと綺麗な所がたくさんあり、
例えば細田守監督だって、(別に国立の名前を出さないまでも)
駅近くの町並みそのままを「おおかみこどもの雨と雪」にたっぷり使ったのに……
主役は主人公と同じ名前の若い女優(渡辺雛子)で、
監督の思い入れを感じるような抜擢だと思った。
でも、助演俳優にはテレビでも見るような演技派がいて
ストーリーをちゃんと見てとれる、ヒューマンドラマだった。
エンドロールでクラウドファンディングに個人名の羅列を見つけ、
協力•協賛の法人リストに、国立の老舗書店の名前を見つけた時、
この映画の作り手達の姿勢を感じとれた気がした。
さて、これが初めてのミニシアターデビューだった私。
まずは、メジャーな所ではかからない映画の予告から始まったのが、
どの作品も知らないキャストばかりで、とても面白かった。
中には、これ演技してるの?みたいなのも、R指定になりそうなのも。
何より、本編開始まで1つも映画以外の広告がないのが新鮮だった。
近間の飲食店の広告があっても良さそうなのに。
平日の夕方、観客は5、6人、
さすがミニシアター!!
その半数の、3人ものスタッフがフロアに居て、
これはこれでオドロキだったし、トイレがきれいだったのにも感心した。
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