せっせと養老モノを読んできて、もちろん学べることは少なくないが、やはりマスコミ、ジャーナリズムの荒波のまえで自分のペースはどうなっているのかな、と疑問を抱いてしまうこともあった。
しかし、このモノグラフは内容が緻密でおおいに満足。
まずは「環境」をどう捉えるか。
従来の欧米価値観では、自然対人間という組み合わせが強すぎた。
しかし他の世界においては、自然のなかの人間というコンセプトがわりと自然に浮き出てくるもの。
そんななかで、人間が自然に手入れをしてあげるという関わり方が注目される。
どっちみち、いくら天狗になってみても人間のこしらえた科学なるものは、どこまで行っても物足りないもので終わりそう。薔薇色の未来なんてペテンのようなもの。
すべては、自然というシステムにどこまで近づき、関わることができるか、にかかっていそう。
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