今回の芥川賞候補作で、文學界新人賞受賞作。
関西弁の会話調の、読みやすく面白い中編だ。
アラサー超えの瑠奈は、味噌会社の店員を務め、元同僚の海史と同棲している。
ソリティアおじさんこと窓際を経て定年退職した黒野田の突然死に、社内は揺れる。
一人暮らしだった彼は、焼死したという。
そんな中、瑠奈が、海史の代わりに通夜に行くべきか、
ということから、大きな転換を迎えることとなる…
小さな味噌製造会社の人間模様が、読み手を誘うように描かれ、
お仕事小説かと思い始めると、意外な展開になる。
それが自然で流暢で、読者を巧みに瑠奈シンパへといざなって行く。
階段を登るのがキツいと言う彼女は、太めさんかな等と想像するのも、なんか楽しい。
今後の著作にも注目したい。
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