ミステリーとは一味違うが、謎解きを楽しめる長編、
とても面白かった。長いけどサクサク読める。
富士山麓ではない、樹海で迷子になった男児を探す大人達の奮闘記で、
夫を亡くしたシングルマザーの戦いぶりとか、
個性豊かな協力者達とか、犯罪者とか、
バラエティに富んだ登場人物達の活躍ぶりを大いに楽しめた。
その上去年映画にもなったような、愛する子を迷子にしてしまった
母親の苦しみvsネット上の誹謗中傷、
そちらの方向の展開も、とても巧みで引き込まれる。
青木ヶ原樹海は何回か行ったことがあり、
それこそ周辺道路の車の音が聞こえなくなると、
本当に森閑とした緑と茶色の世界で、美しくもうすら恐ろしい。
そのような経験を思い浮かべながら、物語の中に入り込めた。
自然だけでなく、登場人物達の個性がくっきり描かれていて、
例えば、冒頭近くに出てくる、リトルグレイことETとの遭遇を連想させるような描写が
大変リアルで、さらに面白さに磨きがかかっている。
これを読んだら、山の中のソロキャンプはこりごり、になりそう。
ログインしてコメントを確認・投稿する