著者はハリウッド映画のオスカー受賞脚本家でもあるから快速な展開で
バラエティに富んだ登場人物達が華やかに紡いだ長編。
とても読みやすいが、訳にはちょっと引っ掛かる点も散見された。
でも面白かった。久しぶりに、わかりやすいハラハラどきどきものを堪能。
いわゆるGAFAを連想させるような若き天才実業家サイ⋅バクスターは
起業以来の相棒兼恋人で年上のエリカと、社運をかけた
犯罪者追跡システムの採用をかけ、最後のβテストを実施した。
それは選ばれた10人の参加者が、30日間身を隠せるか、というもの。
その参加者の一人、ボストン在住の図書館司書のケイトリンは
最も早く見つけられそうに思われたが……
例によって、ある程度知的レベルは高くても、地味でつまらない市民として描かれているのが
図書館司書
実は私も日本の司書資格を持っていて、プロとして働いた経験もあるし、
オーストラリアではボランティアで司書業務もしたから、
実に興味深く読み進めていけたのだが、
そこはハリウッド映画脚本家の小説だから、展開が
「こう来たか〜」
というのが正直な感想だ。
他にメイン登場人物にCIAの役職者達がいて、サイと協力しつつも、
完全には信用していないという、いかにも居そうな人物像。
そんなところもハリウッドの大作映画風だと感じた。
映画化されるとして、誰がどの役を演じるのか、想像するのも楽しみな小説だった。
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