二件の誘拐事件とその後の物語で、長いけれどとても面白かった。
1991年、神奈川県で相次いで男児が誘拐される。
が、先の方は囮で、狙いは後の方の資産家の孫の誘拐。
警察はミスをし、犯人を捕り逃したのだが…
主人公は一人ではなくて、
事件の真相を追う新聞記者、刑事、不遇の天才写実画家、画廊の父娘等
舞台も関東から関西、さらには本州の外まで広がる。
登場人物は数多いのに、関係がわかりやすくて、展開を追いやすい。
特にワルな輩がいるお陰で、主人公の行動に納得が行く。
不幸な生い立ちの子どもをめぐる物語ともいえるし、
天才画家を取り巻く人々の人間模様とも言える。
個性ある面々の繋がっていく有り様が魅力的な長編だ。
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