mixiユーザー(id:7990741)

2018年09月15日16:37

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「現代アートとは何か」小崎哲哉著

面白かった。久々にものすごく頭を使い、何度も睡魔に襲われたけど。
もともと現代アートよりは近代あるいはルネッサンス期の絵画の方が好みだ。
にもかかわらず、この本を読みたくなったのは、書評に
現代のアート事情の解説書というのみでなくある意味ビジネス書でもある云々とあったから。

本書は前半は著者曰く「ゴシップ」つまり世界のアート界の現状を解説。
オイルマネーにものを言わせて、中東の王室の富豪が買い占めをしている、とか。
で、後半は「セオリー」つまり現代アートの鑑賞のコツみたいなことを教えてくれる。

とにかく固有名詞――特に人名が多く出てくるが、
主だった人物については、白黒で小さいが写真を掲載してくれている。
このビジュアルの助けがなければ、到底読み終えられなかったろう。
さらに特筆すべきアート作品についても、現物を掲載。
ただし、これも同じように小さいので、中には雰囲気さえ味わえなかったのが残念。
(しかし、ある作品については、あまりにもR指定っぽくて、地下鉄内で思わず手で隠したくなった)

最も現代アートに影響力を持った20世紀のアート作品とは何か
について知った時は、まさに衝撃的で、心の底から驚いた。ショックを受けた。
ピカソやウォーホル、マティスをも寄せ付けず
去年、英国のアート専門家500人が選んだのは、

マルセル・デュシャン 「泉」

見たことも聞いたこともなかったこの作品は・・・・
ページをめくって現物の写真を見たときは声を出すほど驚いてしまった。

こんなこと、そんな話、それこそ盛りだくさんで、読むのに時間がかかったが、
読み終わって、大人としての成長を感じた
というと大げさだけれど、アートを鑑賞するには、やはり哲学やら歴史やら、
色々な教養があると、さらに楽しめるものなのだ、と感じた。

サミュエル・ベケット(「ゴドーを待ちながら」作者でノーベル文学賞受賞)いわく
「想像力 死んだ 想像せよ」だそうで、
彼の影響が現代アートにおいては、ものすごいとか、
草間彌生は今でこそ、水玉がカワイイと言われるが、若い頃の作品というのは、
ここでは書けないほどエロい、
などなど、なんだか、とってもお勉強になりました。
本当におもしろかった。
アート好きにはお勧めです。

※ 上述のデュシャンの作品は、工業製品としての男性用便器、そのものです。
驚くでしょう??あきれるでしょう??でも、その解説には納得です。
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