芥川賞受賞作でベストセラー。
人気の秘密は?と借りたら、読みやすく面白かった。
ただ、芥川賞ってこんなに読みやすいっけ?と感じもしたけど。
これほどタイトルと内容が完全一致する小説も珍しいのでは?
主人公の「私」は、冒頭のところで
「コンビニ店員として生まれる前のことは、どこかおぼろげ」という程のコンビニバイト命の30代女性。
コンビニ店員としては完璧なのだが、
幼少の頃から人間関係が不得手な変わり者として扱われてきて、
友人も、当然恋人もいない。
そんな彼女のコンビニに、これまた変人キャラの若い男性が現れる。
彼のせいで、ヒロインに思わぬ転機がやって来るのだか、
マイペースで平和に暮らしていた彼女の、生活の危うさが、
この男の存在によって浮き彫りになっていくさまが、奥深い。
というか、納得の展開でうまい。
文体や表現力などには、あまり個性を感じなかったけれど、
コンビニ人間であるヒロインの、人間としての未熟さを、
そんな描き方で、淡々と浮き立たせていて、
かえって巧みなのかもしれない。
人間観察が優れているし、世間の目に対する風刺も鋭いし、
とにかく、するするっと読めて面白かった。
作者はまたコンビニバイトに戻るとか。
次の作品が、同じヒロインだとしても、面白くなりそうな期待が持てる。
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