mixiユーザー(id:7990741)

2024年07月01日09:49

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「人間標本」湊かなえ著

タイトルからしておぞましいし、この作家だから
とわかって挑戦したのだけど、やはり面白かった。

蝶博士と呼ばれる大学教授の史朗は、至との父子二人暮らし。
冒頭、まさにタイトルそのもののような、史朗の独白から始まる。

話は遡り、小学生の頃に、亡父の別荘で出会った留美一家とのエピソード。
その後芸術家となった彼女がアメリカから、一人娘杏奈を伴い
帰国したところから物語は展開して行く。

才能ある留美先生の下に集められた、
未来のアーティストとなりそうな美少年たち。
そこに加わった史朗父子。
孤立した、携帯電波も届かない大きな別荘。
そして暖炉の前には、薪割り用の……

読者は史朗の視点で読み進んで行く、
のだが、イヤミスに慣れた読み手ならば、
モヤモヤした感じが拭えない。

ひょっとしたらネタバレヒントになるかもしれないが、
ははー、こう来たか!?と、読了。

実は私にも蝶好きだった伯父がいた。
母の義兄にあたる人で、まさに大学教授だった、って、つまり変人。
途中から、趣味がトンボにかわったけれど。
血が繋がってなくてホント良かった、といつも思ってきた。

(因みに一人娘だった従妹には音楽の才能があり、
ピアノの教則本を出版し、自分の作曲したピアノ曲のCDが複数あり、
うち一枚は、例えば上野の文化会館音楽資料室に所蔵されている、
って、プチ自慢。スミマセン)

もちろんこの小説はフィクションだし、
蝶を追いかける人全てに、そのような性格なんて
共通していないのだろう。
偏見はいけない、とは思うけれど、
作り話が、かなりリアルに読めてしまったのでした。

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