mixiユーザー(id:7990741)

2022年09月14日10:55

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「汝、星のごとく」凪良ゆう著(小説現代 2022年5.6月号、7月号)

瀬戸内海の島の若い男女の恋愛ものなのだが、
彼らのシングルマザーの毒母ぶりが悲惨で、
決して楽しい話ではないのに、はまってしまい、ほぼ一気に読了した。

父が浮気相手の家に出て行き、母と二人暮らしの暁海は、
転校生の櫂と、ひょんなことから付き合い始めるが
彼も母と二人暮らしで、若いのにヤングケアラーとして、頼りない毒母を支えていた。

いわゆる都会に憧れ、田舎の島から出て行きたい若いカップルの物語なのだが、
彼らの生活圏でのしがらみや人間関係が重苦しくて、
驚きながらも、応援したくなる。

若いカップルなのに、爽やかとは呼べない二人。
過酷ともいえる、起こるべくして起きるような災難が、
次々襲いかかって、はらはらドキドキではなくて、
ドロドロの展開に、少し辟易しつつも、
キーとなる脇役キャラ達が、何とも良い味を出していて、面白かった。

この小説を読んで、私が連想したのは、
桜木紫乃の「氷平線」。
あちらの舞台は北海道だし、遥かに年上の大人のドロドロ恋愛だけれど、
最初に読んだときの衝撃は、今作の瀬戸内海の島の人々の生活ぶりに、
私の中では繋がってくる。
広々とした海の近くなのに、この閉塞感。
でも、たくましく成長していく若者達の強さには、感心したし、惹きつけられた。
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