mixiユーザー(id:7990741)

2019年05月20日21:45

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「東京日記 1+2」川上弘美著(集英社文庫)

笑える短編ばかりたくさん収録。私にはホント心からクスクスできる小品ばかりだった。

この中の「五分の四位は、ほんとう」というが、
ありそうであり得ない滑稽な話が、これでもかと出てきて、
電車の中で読んでしまい、耐えきれずに顔を伏せるようにして
笑いをこらえるのが大変だった。

著者は都内の西側、いわゆる武蔵野のマンションに
小学生(から成長していく)の子供二人を、
恐らくシングルマザーとして育てつつ、作家として生計を立てている。

その日常が何ともおかしい。

例えば鶏肉を煮て、煮汁が煮こごりのようになったものを食べようとして、
はたと言葉につまずく話。
著者は煮こごりの中の、良い成分のことを
コレステロール? コリアンダー? コンドロイチン?
と来て、違うとわかるが、最後にあげた候補が

コルゲンコーワ?

もう、読み手としては大爆笑 (同世代のみの爆笑ネタかもしれないが。)

思うに、川上弘美の面白さは、(子育てしながら)家事をしている人なら、
あるある!と合点が行くような、ちょっぴり嘘っぽい自虐ネタにある。
しかも舞台が吉祥寺や下北沢といった、私には馴染みのある街が時々出てきて
余計にリアルで面白さが増す。

川上弘美自身もおかしな人なのだが、
彼女をめぐる友人達もただ者ではない面白さ。
さらに電車や自転車で行く道すがらも、
かなり変な人々を発見してしまう、その繰返し。
昔読んだユーモア小説とか落語の小咄みたいな楽しみ方を堪能できた。

思わぬ掘り出し物に巡りあえて、しばらくは思い出し笑いを連発しそう。
用心しないと。
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