「ふられ小説」ということで、章ごとに完結する恋愛短編集。面白かった。
二十代から三十代半ばの、浮草のような生活をしている男女が、
出会い、恋に落ちて「ふられる」。
バンドのボーカル、女優の卵、画家などの自由業の若手が次々に登場。
吉祥寺、久我山、笹塚など、生活感あふれる町を闊歩する。
じれったく、まだるっこしく、当てにならないような
いわばヘタレ系の、若くはなくなりつつある男女の
なかなかうまく運ばない恋愛の、何といとおしいことか。
やっぱりこの作家は恋愛ものを書かせたらスゴい、
と改めて確認できた小説だった。
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