とても面白いエンタメ長編。私は「下町ロケット」よりも好き。
大型トラックのタイヤによる死傷事件が実際にあったが、
三菱自動車のリコール隠しを連想させつつ、群像物語に練り上げてあり、見事。
二代目社長としてトラック運送会社を経営する赤松、
自社のトラックのタイヤが走行中にはずれたことで、若い母親が命を落とす。
そのトラックは四年前にリコール隠しで世間を騒がせたホープ自動車製で、
事故は赤松運送の整備不良と決めつけられる。
だが、自社に瑕疵はないと信じる赤松は、ホープ自動車に潜む企業犯罪を明らかにすべく奔走する。
池井戸ワールドだから、当然、融資をする銀行とか大企業や中小企業の管理職
更には警察や週刊誌記者まで登場して、 文庫2冊分という長い展開となる。
主人公は一応赤松社長なのだが、赤松運送はもとより
ホープ自動車、さらには系列のホープ銀行についても詳しく描かれて、そこも面白い。
映画化されて、じきに封切りになるが、見てみたいと思う。
この文庫版の解説が大沢在昌で、この前読んだばかりの作家なので、何だかよけいに縁を感じた。
解説も良かった。
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