釧路の高校を卒業後、既婚者と駆け落ちしてしまった順子という薄幸の女性をめぐり、
元同級生らの恋愛模様を描く連作短編小説。
この作家得意の釧路ものだけど、恋愛の度合いがさほどドロドロでもない。
その分、いつもの細やかな風景描写が少な目で残念だった。
もっとも釧路が、すべての短編の舞台というわけではないから。
どうしようもなく行き場のない状況にある各話のヒロイン達。
一旦完結した話の、その後を次の短編で知ることができたりして、落ち着ける。
ラストの一編がキリッと全体を締めて、作者の思いが伝わってくる。
蛇足ながら、この文庫の解説を書店員が書いているが、やっぱり今一つ、と感じた。
書店がアリなら図書館のプロは?
ま、普通、商業出版書を図書館司書が解説することは、ない?
いえいえ、その昔、磯貝勝太郎という書評家は、
あのICUの司書でした。研究者タイプだったし。
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