都会の児童向け家庭文庫を゙舞台にした、江國ワールド炸裂の一冊で、面白かった。
主人公は複数いて、高校生の陽日と家庭文庫の主の独身中年あやめ等
この二人が現在のヒロイン達だが、あやめの母や
彼女達が過去に三重県で暮らした「家」の同居人だった真実子とその弟功らも重要な登場人物だ。
ということで、三重県での暮らし方が強烈なのと、陽日の数少ない友人の瞳が自我の強い不登校生
等など、江國香織節が高らかに謳い上げる人間模様は、甚だ個性的だ。
この作家を゙何冊も読んできていると、いかにもの人物達だと感じるが、
決してマンネリではなくて、予定調和以上の面白さを堪能できるし、
更に、グレアム·グリーンの「たのしい川べ」に代表されるような
古典的児童文学の名著が挙げられ、ちょっと意外性もあったりして、そそられる。
この人たちの物語の続編、或いはスピンオフも読んでみたいものだ。
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