「嫌われる勇気」の著者によるポプラ社のソフトカバーなのだけれど
実に深くて、とても面白い。
ちょっとした衝撃を受けた、というのが正直な感想だ。
図書館にリクエストしたのだが、そもそもどうしてこの単行本を
読もうと思ったのか思い出せないくらい待った。
手にしてみると漫画チックな装丁の、本文にも沢山の可愛らしいイラスト。
あれ!間違えたかな?というのが第一印象だった。
しかも、長編小説だと思って読み始めると、その主人公にビックリ。
中3のタコ!!?
クラスでいじめられてきた、自分に自信のなさ気なタコジローが
優秀なクラスメイトに助けられ、転校生やマイペースな女子と触れ合う。
不思議なヒトデの占い師と知り合ったおかげで、自分を見つけて行くお話。
これだけならヤングアダルト向けの長編とくくれるのだが、
著者が、折に触れて引用する名作の数々が、実に秀逸で
カミュや太宰治、夏目漱石からケストナー、恩田陸、ルイス·サッカーの「穴」まで。
(この「穴」は、私が児童書を扱う図書館の司書だった頃に、一部の読書好きな児童にバカ受けしていたし、映画化もされた)
セレクションの中に、数少ない現代日本人女性作家のチョイスとして川上弘美が入っているのが嬉しい。
ということで、大人には、お手軽な教養書的な読み方をも楽しめた。
が、決して書評を並べてあるわけではない。そこが良い。
中でも発見したのは鴻上尚史の新書「演劇入門」。
テレビでたまに見かける、広く一般受けするような演劇関係の
芸能界の人、かと思ってきたが、彼への認識を改めた。
安価と言って良い単行本だし、買おうかな〜。折に触れて、紹介された本を読んでみたい。
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