主に中東からの難民の苦難をレポートするような短編集。
重い内容なのに、暗すぎず、面白かった。
ただし、ウクライナやガザ地区の難民が生まれる前までの時代の話。
作者を投影した「私」こと至、その親しい友でもあるビデオ⋅ジャーナリストラヤンが主な主人公で、
彼らが見聞し体験したこととして、
世界各地へ逃れ行く難民達の「実情」が、
とても読みやすく描かれている。
一扁だけ異質なのは、満州国から逃避行する日本人母子の話。
難民と聞くと、クルド人や中東からと思い浮かべるが、
日本人の中にも「難民生活」を強いられた人々も
昭和の時代に大勢いたのだ。
そうは言っても、中東から遠くベルリンやスウェーデンを目指すのは、
距離としても遠いから、本当に大変な道のりだった。
一つ一つは短くて読みやすいが、
ここぞという箇所は丁寧に描かれていて、
難民のことが少しは理解できるようになった気がする。
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