初出は出版社のPR誌の短編集。この作家は長編の人だと、私は感じた。
面白いものもあったけど、主人公が痛いままで結末みたいな作品もあって、好みではないものも少なくなかった。
8篇ある中で、たしかテレビ「王様のブランチ」では「孫係」が紹介され、それも良かった。
でも一番ステキに思ったのは「オーロラ」。
若い女性カップルが二人で旅する話で、
一人は日本人でもう一人は白人ではないが、何人かわからないまま(もしかしたらイスラエル人)。
旅先でのアメリカ人や外国人旅行者とのやり取りが
淡々と、しかし叙情的に綴られる。
全体的に漂う切ないような感触が、ラストへつながる。
西加奈子という人は自身が中東で育っていて国際派
だからこその感性が、とても好ましい。
次は長編に期待したい。
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