文庫本が読みたくて、新聞のコラムの推薦図書を借りた。
正直、この作家の存在すら知らなかったけれど、1947年生まれでコロンビア大学卒だそうで、
ニューヨーク三部作など著している。
冒頭で、いきなり主人公の一人が爆死。その背景を語るのが、もう一人の主人公ピーターという作家。
これは若い男性二人の友情と恋愛の物語、ともいえるし、
いかにもニューヨークらしいヘンな若者たちの、おかしな行動の話ともいえる。
男たちは繊細な文学青年なのに、女たちは美しかろうとなかろうと、タフで奔放。
時代は現代、といはいっても、9.11前だから、暗さの中に反宗教的な要素がないのが良かったのかも。
明るい話ではないし、むしろ悲惨さたっぷりなのに、一本筋が通った友情に好感が持てる。
舞台の殆どがニューヨークだけれど、バーモントの別荘に行ったり、終盤ではカリフォルニアにも足を延ばしたり、
アメリカの様子がわかっていないと、少し追いづらいかも。
会話よりも心情と行動の描写の方が多い造りだから、とても密な物語だと、私は思った。
訳がこなれていて、それも嬉しかった。
疑問に思ったのは、州間高速 という言葉くらいで、
このインターステートハイウエイという言葉の、正しい訳語が
日本語として定まってくれる日は来るのだろうか、
とつい余計なことを考えてしまうヒマもないくらい、
のめり込んで読んだ。
同じ作家の別な小説も読んでみようと思う。
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