昭和から令和にかけて、貧しさや不幸に負けずに生き抜いて来た男女の半生。
二人が別々に描かれ、それぞれの生き様が展開して行くのだが
しばらくしてから、二人の接点のようなものが示され、ぐんと面白くなった。
飛馬は、銅山で栄えたが今はひなびた村に兄と両親と暮らしていたが、
とても不幸なできごとにより、やがて家族はばらばらになる。
不三子は母子家庭で妹と三人暮らしだったが、一刻も早く親元から出ようと勤めに出て、
若くして結婚、専業主婦となり娘と息子が生まれる。
祖父の影に影響を受ける飛馬と夫の無理解に悩む不三子。
冴えない男と報われない母親は、子ども食堂のボランティアを通じて巡り合う。
二人ともにコミュニケーション能力が高くなくて、親との関係が悪い。
誤解されやすい二人に、読み手はフラストレーションさえ感じる。
終盤にはコロナ禍も襲ってきて、多難な状況を耐えて生きて行く二人を
応援しながら読了した。
様々な社会問題が提起されて、とても読み応えがあった。
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