気になっていた芥川賞作家の、新聞に紹介された長編。
転勤族の父を゙持つ一人息子·歩が、東北の過疎化の進む農村地帯の
翌年廃校の決まっている中学3年に、東京から転入し
クラスの5人の男子と触れ合ってゆく。
何回も転校し、移ることに慣れている歩は、
最初からクラスのリーダーを見抜き、うまく溶け込んで行くのだが、
事あるごとに、花札を用いるいじめのような役割決めに
違和感を感じつつも従わざるを得ない。
典型的とも言えるような田園風景の描写が美しい。
が、のどかな自然が描かれている傍から、
不穏な印象を与える、土地の人々の言動に、
読み手は段々とざわざわした感じを゙持ち始めて……
ネタバレになるだろうけれど、
このような小説を、隠れホラー とでも名付けたい。
最後の数十ページが、怒涛の展開になる。
恐るべき14歳男子達の、するすると読みやすい長編だった。
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