この作家にしては珍しい時代もの、まあ面白かったけど、期待したほどではなかった。
東北地方の八戸の小城主の跡取り娘として生まれた娘が、
角が1本しかないカモシカと出会い、可愛がるようになる。
やがて氏の跡取りをめぐる策略に巻き込まれ…
身分の高い女性の波乱の人生もの、とまとめられるけれど、
タイトルが表すように、ヒロインの傍らには常に
1本角のカモシカが居て、それが死んでからも
角だけが、意思を持って残り、ヒロインに寄り添う。
更には、河童までもが登場して、舞台は遠野へ。
いかにも史実に則ったように紡がれる物語だが、
時代考証に、あまりにも重きをおこうとして
肝心の心情とか情景に欠けるお話になっている、と感じた。
「やさしい猫」や「夢見る帝国図書館」の方がずっと好み。
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