今回の芥川賞受賞作。かなり面白かった。
未来の東京。五輪の競技場は、最初のコンペに勝ったザハ⋅ハディドの建築だ。
その近くの新宿御苑内に、シンパシータワートーキョーという、
犯罪者を収容する、超高層ビルの建設コンペが開かれようとしている。
建築家の牧名沙羅は、それに参加するために御苑近くのホテルに滞在していた。
そんな折、ハイブランドの契約店員の拓人をナンパして…
自信家で、成功しているアラフォー独身建築家の沙羅。
言葉に関する独特な思考の持ち主で、その独白は大変興味深い。
何かが起こった、というよりも、起こりそうな事が、
細やかですべらかに語られる。
確固たる自分を持つプロフェッショナル女性の仕事ぶりと、
不幸な生い立ちの美青年の活躍ぶりを、
いとも奇妙な未来の東京を舞台に描いた物語で、
言葉というものにつきて、色々考えさせられる。
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