今回の直木賞受賞作。推理色もあって面白かった。
心理カウンセラーの由紀は、父親を殺したとして逮捕された
女子大生・環菜についての本を出版する話を受ける。
環菜の国選弁護人・迦葉と由紀は同じ大学の出身で
義理の姉弟の関係なのだが、何やら過去に繋がりがあるようだ。
一方環菜の実の母親は、弁護人側でなく検察側の証人になるという。
女子アナを目指していた美しい環菜の抱える闇とは、
そして主人公・由紀の、親との関係にある何やら不穏な暗さの原因は?
メインの裁判についてばかりでなく、被告人を支えるプロフェッショナル達の過去にも展開する物語に、
複雑なパズルを解くようにひきつけられる。
ひと頃「毒母」ものが出回った時期があったように思う。
この小説は裁判に向かう話ではあるが、決して法廷ものではなくて
「嘘つきは誰?」「真の悪者は?」などと考えつつ、
心理ミステリーとして楽しんだ。
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