面白い、軽〜い長編で、とても読みやすかった。
直木賞を始め、数々の賞を受賞している人気作家だけれど、
ハードボイルド作家のイメージで、ちょっと手を出しにくかった。
この作品の書評を見て、これならと思って、ようやく手を伸ばしてみた。
ひと言でいえば、ハリウッド映画「RED(Retired Extremely Dangerous)」の日本版小説とでもいおうか。
引退した日本人スパイ・白川が再招集されるところから話が始まる。
たまたま居合わせた、エージェントに強く憧れている若者・村井は、白川の行動に巻き込まれ、
元KGBだの警視庁公安部の官僚だの、色々な人物と絡む大冒険にはまっていく。
出てくる元スパイや情報提供者たちが、殆ど高齢者なのだけれど、昔超人的な優秀なスパイだったものだから
引退していても、まだまだデキル男女という点が、おかしい。
また、ヘタレ系若者に見える村井が実は・・・
お約束の美女だとか怪しいガイジンだとか、どんどん登場し、大きな陰謀や組織の黒幕と
話は広がっていくのだが、行動範囲がほぼ首都圏でまとまっているためか、読みやすい。
マンガみたいなキャラクターを次々登場させて、著者は楽しみながら書いていたのだろうと想像した。
実は、この作家とはある短い時期、同じ「組織」に所属していた私。
だから横浜市の端ですれ違っていたかも、ということで気になっていたのだが、ようやく読んでみた。
大沢ワールドといえば、新宿鮫のような派手なアクションが伴うイメージ。
この小説は、大規模ではない渋〜いアクションを楽しめるエンタメものだった。
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