mixiユーザー(id:7990741)

2017年08月17日16:43

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「我が名は、カモン」犬童一心著

新聞で書評を見たか、広告に惹かれたか、よく覚えていないけれど
初めてこの作者を知ったと思ったら、それもそのはず、本業は
「眉山」や「のぼうの城」の映画監督。
でも、とても楽しくてテンポがよく面白かった。

劇団員から今や裏方の幹部となっている嘉門は、新作三公演のトリをめぐるトラブルにはまる。
劇作家が執筆中に急死し、代わりとなる作品として、40年も前に途中まで書かれた
伝説の名作を完成させて公演する、という難題を押し付けられる。
その脚本家は、二幕まで書いたところで失踪。業界からは完全に姿を消したままだという。

演劇界のお仕事小説+失踪者を探し出す謎解き が、わくわくさせられながら展開する。
嘉門の相棒となる、転職したばかりの新人プロデューサーの中村も、若手女子として大活躍。
劇団の重鎮で名優として高名な俳優やら、先代から引き継いで劇団を含むプロダクションの社長(ちょっと頼りない)やら、
はたまたイケイケの若い女優とそのギラギラしたマネージャー女史などなど、
映画にはまるようなキャラクターがそろい踏みで、ストーリーを彩っている。

大人向けのラノベと括れるかも。
恋愛色は薄い代わりに、失踪した脚本家ら戦後派の苦労話がスパイスを効かせている。
あの業界には、こういう人が少なからず居るんだろうなぁ、
と想像しながらずんずん読める軽い一冊だった。
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